寒河江市で「すこやか教室」を開催 生活習慣病予防セミナー
「正しく知ろう高血圧」~血圧と上手に付き合おう~ をテーマに解説2024/10/22 【お知らせ】
10月17日(木)、寒河江市ハートフルセンターで『すこやか教室』を開催しました。
今回は、生活習慣病予防セミナー「正しく知ろう高血圧」~ 血圧と上手に付き合おう ~と題し、山形大学医学部内科学第一講座 准教授・渡邉 哲先生が講師を務めました。
はじめに、高血圧についての解説がありました。生活習慣に大きく起因しており、3人に1人が高血圧と考えられているが、自分が高血圧だと知らない・診断されていない人が多い。なぜなら、健康診断や人間ドックを6割くらいの人しか受けていない、特に主婦や自営業者は半分くらいしか受けていないと説明されました。
また、高血圧と診断されても病院に行かない事もリスクになるとの説明もありました。死亡原因の1位がガンで、2位が脳・心血管疾患、3位が老衰とのデータが示され、高齢になるほど脳・心血管疾患で亡くなる率が高くなり、その原因として高血圧が挙げられると述べられました。山形県の高齢者の割合は令和27年には43%になると予想され、今後、高血圧を有する高齢者がますます増えると考えられます。また高血圧に起因する血管性認知症も増える可能性もあるが、血圧をコントロールすれば予防できるとの説明がありました。
次に、減塩について、山形県全体では全国平均に比べて塩分摂取量が多く、考えられる原因として山形県の食文化の影響があるのではないかと、具体例を示した考察がありました。自分の減塩は大丈夫と思っていても、まわりと比較した基準だとすると実は塩分を多く摂取している可能性もあり、必要塩分量についての説明がありました。
さらに、家庭での血圧管理として、学会推奨の血圧の測定方法や基準値のお話がありました。高血圧の種類として持続性高血圧・白衣性高血圧・隠れ高血圧(仮面高血圧)があるが、隠れ高血圧が持続性高血圧と同じくらい危険であり、具体的な予防法として、生活習慣を見直すことで大幅に改善でき、食事や運動・肥満の改善・アルコールやタバコについて、具体的な理由や危険性が述べられました。
最後に、健康診断を受けていないと自分が高血圧だという事も知らないことになるので、早目に自分の病気を知り対策をしてください。山形大学ではコホート研究として、健康のための研究を行っている。あなたの協力が未来の健康につながります。ご協力をお願いいたしますと締められました。
その後、減塩味噌汁の調理例がふるまわれ、出汁をしっかり取り具を沢山入れた減塩味噌汁を参加者たちは味わい「おいしい」との声も聞かれました。減塩についても深く学べるセミナーとなりました。
◆すこやか教室とは・・・ 「山形県コホート研究」の成果の還元と県民の健康増進を図る目的で2007年にスタートした山形大学医学部の出前講座です。研究に協力している自治体(山形市、酒田市、寒河江市、東根市、天童市、上山市、米沢市、高畠町、舟形町)からテーマを募り、山形大学医学部の医師、看護師、理学療法士、作業療法士、管理栄養士が講演や実技指導を行っています。
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