お知らせ

「正しく知って、きちんと予防!」すこやか教室(上山市北部地区公民館)を開催2023/12/19 【お知らせ】


IMG_4553-fotor-2023121416480.jpg
講師を務めた遠藤看護師


 12月7日、上山市北部地区公民館において、すこやか教室を開催しました。
 今回は、「正しく知って、きちんと予防!」~インフルエンザと感染対策~と題し、本学部附属病院看護部 感染制御部の遠藤友意看護師が講演しました。
 遠藤看護師は、感染症について、感染の仕組みやどのように感染していくのかについて、説明しました。 まず、感染症とはどんな状態を指すのかを説明し、ウイルスがどうやって体内へ侵入していくのか、感染の三大因子は病原体・感受性宿主・感染経路であることを解説しました。病院では、感染の経路を遮断することで感染を防いでいくが、普段の生活では予防接種を行ったり、健康的な食事で規則正しい生活を送ったりすることで防いでいくことが重要であることを説明しました。
 続いて、インフルエンザについて、インフルエンザの感染の仕組みを知ること、正しい予防法を身につけること、もし患ったら他者にうつさないために適切な行動をとること、が対策として重要であることを解説しました。
 特に予防法として、手指衛生(手洗い)とマスク着用が基本となり、手を洗うことで自分自身だけでなく周りの人も病原菌やウイルスから守ることにつながることを強調しました。
 講座の中では、新型コロナウイルス感染症の流行により、インフルエンザに感染する人がこの数年はほとんどいなかったことを指摘し、インフルエンザの抗体を持っている人が少なくなっており、山形県内の感染者の状況を示しながら、現在の流行につながっていると考えられることを指摘しました。
 講座の後半では、飛沫がどのくらい飛ぶのか、トイレットペーパーを敷いた上で飛沫に見立てた霧吹きを噴射し、水滴が飛ぶ距離を実演して見せました。
 また、特殊なライトで光る塗料を用い、参加者と握手をつなげていき、汚染がどれくらい人に移っていくかを実験で示しました。今回は3~4名までつながっていき、実際につないだ手をライトで照らし、汚染を確認しました。
 飛沫の飛び方や汚染が移っていく量を実際に見た参加者からは、驚きの声が上がっていました。
 最後に、遠藤看護師は、「インフルエンザに限らず、感染症の基本的な対策としては手洗いが重要となり、コロナ禍よりも昔から皆さんが行ってきた予防法である。正しい洗い方を理解し、自分や周りの方を守っていただきたい」とまとめました。

◆すこやか教室とは・・・
「山形県コホート研究」の成果の還元と県民の健康増進を図る目的で2007年にスタートした山形大学医学部の出前講座です。研究に協力している自治体(山形市、酒田市、寒河江市、東根市、天童市、上山市、米沢市、高畠町、舟形町)からテーマを募り、山形大学医学部の医師、看護師、理学療法士、作業療法士、管理栄養士が講演や実技指導を行っています。

IMG_4519.JPG
講座の様子
IMG_4515.JPG
当日はメディア様からの取材もいただきました
IMG_4511.JPG
本学部のコホート研究についてご紹介しました
IMG_4537.JPG
実験① 飛沫がどれほど飛ぶのか
IMG_4541ver2.JPG
IMG_4545ver2.JPG
実験② 感染が広がるのを握手で実演しました