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【プレスリリース】特発性正常圧水頭症とパーキンソン病では 歩行中の全身の動きの「ゆらぎ」のパターンが変化2023/11/29 【研究成果】


研究成果について、プレスリリースしました。

【研究成果の概要】
●iPhoneアプリTDPT-GTによって、全身27点のモーションキャプチャが、診察室で数分で行えるようになりました。
●特発性正常圧水頭症とパーキンソン病の患者さんの歩行では、体幹や手足など全身の動きで、「ゆらぎ」変動のパターンが、病気のない人に比べて変化していました。この変動パターンから、歩行の不安定さや転びやすさの指標を計測できる可能性があります。

【研究グループについて】
研究グループには、スマートフォンアプリTDPT-GT(現時点では研究用、非公開)制作者の青柳幸彦、アプリ実用化の名古屋市立大学の山田茂樹、ほか多分野の歩行障害を診療する臨床医や療法士らが参画しています。今回、山形大学では、脳神経内科で取得した患者さんの歩行のデータを、山形大学大学院理工学研究科の深見忠典らが解析に参画しました。医工連携の研究として今後も発展が望まれます。

 論文情報 

【論文タイトル】Fluctuations in upper and lower body movement during walking in normal pressure hydrocephalus and Parkinson's disease assessed by motion capture with a smartphone application, TDPT-GT
(スマートフォンアプリケーションTDPT-GTで捉えた、特発性正常圧水頭症とパーキンソン病における歩行中の上半身と下半身の運動のゆらぎ)

【著者】
伊関千書1, 2) 鈴木渉3) 深見忠典3) 山田茂樹4, 5, 6) 早坂達哉7) 近藤敏行2)星正行8)
小林吉之9) 上田茂雄10) 石川正恒 6, 11) 菅野重範1) 鈴木匡子1)青柳幸彦12) 太田康之2)
所属
1;東北大学大学院 高次機能障害学
2;山形大学医学部第三内科・脳神経内科
3;山形大学大学院 理工学研究科 情報・エレクトロニクス専攻
4;名古屋市立大学 脳神経外科学講座
5;洛和会音羽病院 正常圧水頭症センター
6;東京大学 生産技術研究所
7;山形大学医学部麻酔科
8;福島県立医科大学保健医療学部 理学療法科
9;産業技術総合研究所 人間拡張研究センター 運動機能拡張研究チーム
10;信愛会脊椎脊髄センター
11; 洛和ヴィライリオス
12; 株式会社デジタル・スタンダード

【掲載学術誌】学術誌名:Sensors doi: 10.3390/s23229263.

プレスリリース全文(PDF)