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寒河江市で「すこやか教室」を開催 生活習慣病予防セミナー
「高血圧」~高血圧の正しい理解と血管を守る生活のポイント~をテーマに解説2025/11/12 【お知らせ】


講師を務めた第一内科の大瀧陽一郎先生

 11月4日(火)、寒河江市ハートフルセンターで『すこやか教室』を開催しました。 今回は、生活習慣病予防セミナー「高血圧」~高血圧の正しい理解と血管を守る生活のポイント~と題し、山形大学医学部附属病院第一内科 助教・大瀧 陽一郎先生が講師を務めました。
 今回の講座における内容として、山形県の健康課題・塩分摂取と血圧の関係・高血圧ガイドライン・治療抵抗性高血圧に対するカテーテル治療についての4点を中心にお話がありました。

 はじめに、山形県の健康課題に関連して、山形県における死亡原因の統計について解説がありました。山形県の死亡率は全国と比較すると相対的に高くなっており、山形県の特徴としては心疾患や脳血管疾患の循環器病による死因が悪性新生物(癌)と同じ位の割合となっていると説明がありました。心疾患の死亡率の中でも急性心筋梗塞は全国と比較して最も差が大きく、次いで心筋梗塞を原因とする虚血性心筋症を含む心不全も全国と差が大きいことから、山形県においては心筋梗塞に対する対応が急務であると考えられます。
 次に、心筋梗塞とその治療に関する説明があり、心筋梗塞を発症しても適切な治療を受ければ約95%の方は生存すること、心筋梗塞の予測は難しいが予防は出来るので、県内の心筋梗塞による死亡率は改善できると考えている。

 次に、塩分摂取と血圧の関係について、血圧の仕組みの説明があり、その中でも体液量が自分自身で制御できるものであるとの解説がありました。塩分摂取と血圧について、体内のバランスを取るために1gの食塩摂取に対し100ccの水分を取る必要がある。体液量が増加すると体外へ尿として排出するために、腎臓から血圧を上げてろ過して尿を作ろうという指令が出ることから、結果、塩分摂取により体液量が増え、血圧が上がるとの解説がありました。ただ、食塩の摂取がすべて悪いわけではなく、食事により栄養状態が良くなった方が寿命が延びるという一面もあるため、適切な塩分量の摂取が大切であると述べられました。

 続いて、今年度発表された高血圧管理・治療ガイドラインに掲載の「10のファクト−国民の皆様へ−」が紹介され、血圧と体重の管理は個人で可能であるため、大切な点であると述べられました。次に血圧値の分類の解説もあり、病院の受診基準値の説明と、家庭における血圧測定の方法と条件についてもポイントを交え、具体的に説明がありました。
 さらに、ガイドラインから管理・治療の基本として、生活習慣の改善指導の説明があり、中でも有効的な運動療法に関しては、運動することにより高血圧の改善につながることから、総合的に考えて運動習慣を身に着けることがいいと述べられました。

 最後に、治療抵抗性高血圧に対するカテーテル治療について解説があり、10月より高血圧外来の解説も紹介がありました。

 講座の間には、ラーメンの摂取に関する論文の紹介等もコラムとしてお話しいただきました。講座の後には、質疑応答が行われ、参加者より日ごろ血圧に関して気になっていることを中心に質問があり、先生より丁寧な解説も含め、お答えいただきました。
 その後、高血圧予防として減塩についても講座でお話があり、参加者で醤油をかけたお豆腐を2種類試食し、どちらが減塩の醤油かを当てるクイズも実施され、減塩についても学べるセミナーとなりました。

◆すこやか教室とは・・・ 「山形県コホート研究」の成果の還元と県民の健康増進を図る目的で2007年にスタートした山形大学医学部の出前講座です。研究に協力している自治体(山形市、酒田市、寒河江市、東根市、天童市、上山市、米沢市、高畠町、舟形町)からテーマを募り、山形大学医学部の医師、看護師、理学療法士、作業療法士、管理栄養士が講演や実技指導を行っています。

講座の様子
普通の醤油と減塩醤油との違いを試食しました