お知らせ

上山市で「すこやか教室」を開催
やってみっべ講演会「壮年期からのフレイル予防」をテーマに解説2025/07/24 【お知らせ】


講座の様子

 7月15日(火)、上山市三友エンジニア体育文化センターで『すこやか教室』を開催しました。 今回は、やってみっべ講演会「壮年期からのフレイル予防」と題し、山形大学医学部附属病院リハビリテーション部 理学療法士の加藤以知子さん、今田和希さんのお二人が講師を務めました。

 はじめに、フレイルとは、加齢に伴う心身機能の低下・病気や環境変化に対する抵抗力が低下した状態で、介護状態に至る前段階と説明がありました。フレイルは3つの種類があり、加齢とともに筋力が自然低下する身体的フレイル、うつ状態や軽度の認知症の心理・認知的フレイル、社会とのつながりが希薄化することで生じる社会的フレイルがある。今回は身体的フレイルの予防を中心に話すと述べられました。

 次に、壮年期について、時期として20代後半から60代前半を指し、仕事や家庭・地域活動など社会の役割を担い責任を果たしていく時期で、加齢とともに身体機能の低下や老化現象が徐々に始まる特徴がある。老年期に備えて早期から予防していく事が大切と述べられました。

 続いて、参加者全員が各自フレイルチェックリストで自分の状態を確認しました。フレイルは適切な対策で健康な状態に戻ることも可能で、フレイルの予防には「栄養」「身体活動」「社会参加」の3つの柱、他に口腔機能・生活習慣病の予防、定期的な健康診断が重要と述べられ、柱のひとつ「運動」について実践しました。ストレッチから始まり、各種トレーニングや転倒予防運動、リラクゼーションストレッチを無理のない範囲で行いました。

 最後に栄養について、高齢期のやせは肥満よりも死亡率が高まる、65歳を過ぎて病気でもなく体重が減少してきたら、メタボ予防からフレイル予防に切り替えどきかもしれないと述べられ、低栄養を発見するためのBMIチェックのすすめ、運動効果を高めるために食事でタンパク質の摂取と摂取バランスの重要性の説明がありました。

 講義だけではなく、参加者みんなで体を動かす実技多めのすこやか教室となり、とても充実した講座となりました。

◆すこやか教室とは・・・ 「山形県コホート研究」の成果の還元と県民の健康増進を図る目的で2007年にスタートした山形大学医学部の出前講座です。研究に協力している自治体(山形市、酒田市、寒河江市、東根市、天童市、上山市、米沢市、高畠町、舟形町)からテーマを募り、山形大学医学部の医師、看護師、理学療法士、作業療法士、管理栄養士が講演や実技指導を行っています。

講師を務めた今田理学療法士
講師を務めた加藤理学療法士

講座の様子
実技多めの講座となりました