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麻酔科学講座 挿管困難を分類するAIモデル作製2021/08/05 【研究成果】


以下の研究成果はJournal of intensive care誌(2021年5月6日付)に掲載されました。

mix3.png 早坂 達哉

 山形大学医学部麻酔科学講座では画像解析を中心としたAI(Artificial Intelligence)解析を行っております。そしてこの度、患者顔画像と実際の挿管難易度を結びつける深層学習(Convolutional Neural Network)の手法を用いて、顔画像から挿管困難を分類するAIモデルの作製を試みました。
 2020年4月~8月の期間における山形大学医学部附属病院の待機手術患者1043人を対象とし16種類のモデルを作製し、結果として仰臥位側面閉口による顔画像から作製したAIモデルが最良の挿管困難分類AIモデルとなり、そのAIモデルは既存の挿管困難予測因子を上回る結果となりました。本研究は挿管困難の判別に深層学習(CNN)を適用した初めての試みであり、Journal of intensive careに掲載されました。
 現在我々は、山形大学のYUCOE(山形大学先進的研究拠点)において、「医療AI研究拠点」に認定されており、山形大学AIデザイン教育研究推進センターとの学際的連携により、新たな研究を行っております。また周術期におけるアプリケーション作製など、様々な活動を通じ、医学部内におけるAI研究の連携を進め、拠点としての役割を担っていきます。

 参考文献 

Tatsuya Hayasaka et al. Creation of an artificial intelligence model for intubation difficulty classification by deep learning (convolutional neural network) using face images: an observational study, J Intensive Care. 2021 May 6;9(1):38. doi: 10.1186/s40560-021-00551-x.