【記者会見】新型コロナウイルス感染症蔓延の第1波と第2波とでは、山形県内のがん入院手術の減少傾向が異なる2022/10/07 【研究成果】
山形大学医学部では、10月4日(火)、記者会見を開き、医療政策学講座が中心となってまとめたコロナ禍でのがん入院手術への影響に関する調査結果を公表しました。
山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座の調査チームは、新型コロナウイルス感染症が県内で初確認された2020年4月(第1波)と同年12月(第2波)に着目し、県内17の急性期病院において、新型コロナウイルス感染症の蔓延が、がん入院手術治療にどの程度影響を及ぼしているかを検証しました。その結果、患者受け入れ病院(9施設)は非受け入れ病院(8施設)と比べて、第1波では、その直後に80件のがん手術入院件数が減少し、第2波では、直後の増減は少ない結果でしたが、ひと月ごとに50件のがん手術入院件数が減少していました。一方、非受け入れ病院では、いずれの時期においても、件数増減の統計学的な有意差は確認されませんでした。
この結果を受けて、会見で調査の概要を説明した医療政策学講座大学院生の柏倉夏枝さんは、施設ごとの入院医療提供体制の役割分担を考慮することが重要だと指摘し、今後他の新興感染症が蔓延した場合に備えて、がんやその他の疾病の医療提供体制を検討していくことが住民の安心・安全につながると話しました。
出席者:
山形大学医学部長 | 上野 義之 |
山形大学医学部附属病院長 | 佐藤 慎哉 |
山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 | 村上 正泰 |
山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座講師 | 池田 登顕 |
山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座大学院生 | 柏倉 夏枝 |
山形大学医学部外科学第一講座教授 | 元井 冬彦 |
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